編み込む日常

30代半ばでシングルマザーになりました

あの頃も今も同じことをしている。

離婚を経て生活は随分と変わったし、日常を覆う気分は180度違うものになった。

でも細かいことを見てみるとやっていることは大して変わっていない。

 

例えば植物を育てること。

 

結婚していた頃、高層マンションの狭いベランダは夏になると向日葵だらけになっていた。

もらった苗を育て、そこから取れたタネを次の年も植えた。またその次の年も同じようにした。夏になるとベランダいっぱいに向日葵が咲いた。

 

今はトマトを育てている。

苗を買ってくればいいものの、タネから育てたものだからものすごい数になってしまった。間引くのもかわいそうで、鉢と土をそれぞれ用意して向日葵の時のようにベランダいっぱい鉢で埋め尽くされている。

 

あの頃と同じようなことをやっているとふと気がついて可笑しくなる。

あの頃覚えた趣味なのか、それとも、もともと私という人間の趣向なのかわからない。

相変わらず私は同じ植物を同時にたくさん育てる女である。

 

もう一つ変わらないのは、裁縫をすることだ。

裁縫という趣味も妊活中に覚えたもの。時間ができたら思う存分ミシンをしたい。

作るものは決まってバッグだ。袋やバッグの類しか作る気がしない。

これと決まったらそればかりやる。

 

そのほか本をポツポツと読むことや、気に入った音楽を繰り返しきくことも変わらない。

落ち着いて作業をしたいときは雨音をアプリで聞くことはここ1年で覚えたことだ。

 

 

アラフォーになり自分を癒す方法も随分と引き出しが増えてきているということかもしれない。 

 

こんなに気分は変わったのに、やっていることはびっくりするほど同じだ。

きっと10年後も20年後も生きてたら同じことをしているのだろうな。

その時を私を覆っている気分も今ぐらい穏やかだといいな。