編み込む日常

30代半ばでシングルマザーになりました

出会いの「凶くじ」を木に括る。

トーストの朝ごはんを食べ、残り物で作ったパスタを昼ごはんに食べる。夕飯には娘のリクエストでまたパスタを作る。実に気まぐれな一日であった。

ほとんどの時間をパソコンの前で過ごし、猫背が日に日にひどくなる。時々思いついたように伸びをして、首を左右に曲げると、立て付けの悪い扉のようにギシギシと音がする。1年前にはこんな音はしなかったと思うんだけど。さすがアラフォー。

家からほとんど出歩くことがなくなり、お尻もたるみきっている。歩くことは好きだけれど、目的地がないと家から出ない。仕事が一区切りついたら散歩に行くことを楽しみにしているが一区切りなんてついたことがない。

やり残したことを強制終了して娘の学童に迎えに行くのがいつもの流れだ。

 

好きなことを仕事にして、どんどんわがままが加速している。好きな仕事の中にも様々な作業があって、とても好きなことと、苦手なことがある。

苦手なのは人とたくさん会わなければいけない時間。人に会うことは「くじ」のようなもので、楽しい時間になるのか、はたまた苦痛になるのか、行ってみないことにはわからない。運に任せるのみ。

稀に話が合って心地よい時間を過ごすことができると、それだけで3日は興奮して覚醒し、落ち着いてからも1週間は余韻を楽しむことができる。

反対に苦しい会合となるとそれを1週間は引きずる。我ながらしつこい。

牛のように物事を反芻するくせをやめたいが、反芻しなければ起きたことを処理できないらしい。

大吉のような時間があるから、全く人に会いたくないとは思わないけれど、なるべく苦しい「くじ」が当たらないように暮らしたい。先日は運悪く苦しい「くじ」に当たってしまってそれはもう疲弊して、もう二度と人間はごめんだとしばらく殻にこもるのである。

こういう凶を引いてしまった時に、さっと身を引いて、おみくじよろしく手際よくその縁を木に括り、パンパンと小気味好い音を鳴らして手を合わせ、華麗に立ち去ることができればどれだけいいだろう。私にはまだそれだけの勇気と経済力がない。

いやしかし、最近室内でのみ武装に成功している図々しさ(暗示)を持ってすれば、それが可能になる日も遠くないのでは。自己暗示の訓練はまだまだ続くのである。